財団法人科学知識普及会(現在は公益財団法人日本化学協会)という、1924年に発足した協会が発行した雑誌です。趣味の模型雑誌ではなく、もうちょっと専門的な科学雑誌と言えます。内容にはロープウェイの記事はありませんでした。この雑誌は昭和5年発行の号ですが、この絵の風景からすると、戦前あった京都電灯比叡索道をモデルにしたのではないかと察します。最初、搬器に7の番号が書いてあり、7号車の意味だとすると循環式なのか?でもこの搬器はどうみても交走式のようだしと困惑しましたが、この雑誌が7月号なので、それで7をデザインに入れ込んだと解釈しました。右下に「Bon Ton」というサインが確認できますが、たぶん画家のものでしょうか?独得な色使いで、当時としてはモダンなデザインだったのではないでしょうか。