野村トーイから発売されたロープウェイのおもちゃです。単一乾電池2本で動くモーターが小屋に内蔵されていて、金具のフックがついている専用のてぐすに2台のゴンドラを引っ掛けて動かす仕組み。レバーでモーターの回転方向が変わるので、それで2つのゴンドラを往来させる交走式。上から降りてきたゴンドラが下に到着すると、てぐすに付いている金具がギアを押して停まるようになっている。そして発車のベルが鳴り続けます。レバーを反対方向に向けると、今度はさっき降りてきたゴンドラが上がっていきます。ゴンドラのまわりの部分はブリキ製ですが上の部分と底はプラスチックで作られている。おもちゃの材質がブリキ主流の時代からプラスチックになる転換期の頃だった影響ではないかと察する。
戦後、日本の玩具の8割を海外に輸出していたそうで、このロープウェイのお客さんも外人ぽく描かれている。箱の側面に英語で「BI-CABLE AERIAL ROPEWAY」と書かれている。ちゃんと1号と2号の絵が違う。ロープウェイに乗っている時の楽しい雰囲気がよく出ています。
「東京玩具商報」第639号1965年(昭和41年)10月号に野村トーイの新製品としてこの「2台引きロープウェイ」が紹介されている。定価が都内は850円。全国では900円。