カゴメの絵本　でんしゃ

１９４９年に株式会社カゴメ玩具出版社から発行された絵本。図案と原版はよこたまさを氏。全１０ページで、絵は奈良県にある吉野ケーブルがモデルになっている。１９４０年に２代目、１９６６年に３代目の搬器になっているので、この絵は２代目の頃に描かれたと推測。ここ独得の傾斜床は海外の古い資料でも見受けられるが、日本ではここだけのようである。現存する日本最古のロープウェイでもある。戦後、日本各地の本格的なロープウェイが作られ始めるのが、１９５５年からなので、その６年前の発行になるこの絵本では、戦前からあった吉野ケーブルが選ばれたのだと思う。また、この本の出版社が名古屋にあったこともその所以であろう。