講談社から発行された「乗物画集」の(2)に初代の箱根ロープウェイが見開き2ページに描かれている。この本には日本乗物画会の会員である5人の画家(上田三郎、木村定夫、小山泰志、中島章作、安井小弥太)により、鉄道、白バイ、原子力船、ヘリコプターなどが描かれている。しかし、この箱根ロープウェイは誰が描いたのか、絵の中にサインも見当たらなにので現在不明である。絵本の場合、どこかの場所をモデルにして描かれていても、まわりの情景などアレンジされていることも多いが、この挿絵はわりと忠実に描いていると思う。これは早雲山を出発して後ろを振り返った時に見える風景である。
一つだけ気になるのは、上のハンガーと懸垂器のデザインが、循環式ではなく、交走式のものに描かれている。循環式は搬器を引っ張るえい索を掴んだり放したりするので、右側の古い絵葉書の画像のような形状になる。
講談社の絵本ゴールド版乗物画集(2) 1960年(昭和35年) 1月15日発行 当時の価格100円 |