John B. Paterson Jr.と and John B. Paterson Sr.という親子が、1970年に実際に体験した事を題材に書いた物語のようである。ロベルトという男の子が、アントニオおじさんと一緒に、ロープウェイに乗って山を散策して、色々な体験を写真に収めていたら、カメラを落としてしまい、お父さんたちに見せられないと落ち込むが、山頂の記念写真屋さんを思い出し、一枚だけおじさんと写真を撮ってもらい、カメラの事を残念に思いながら、楽しかった思い出を胸に山を降りるという内容である。イラストレーターはRENATO
ALARCAO。
ロベルトたちが駅に到着すると、何も動いていないので運休かと心配するのですが、営業時間より早く着いたことに気付き安心する。
すぐに従業員たちが来て、掃除を始める様子が描かれている。
一番乗りで、ゴンドラに乗り込み、ワクワクしながら景色を眺めているページがあり、後半はロベルトが山頂で見たお土産屋や蝶々などの様子が描かれていて、最後、夕暮れの中、ロープウェイで下って行く絵で終わりになる。
この絵本はベネズエラのカラカスにあるロープウェイが舞台になっている。1952年に世界一を誇る規模のロープウェイが開業して1970年まで運営していたが、その後休止と再開を繰り返して、2000年に自動循環式のゴンドラに架け替えられたようです。この本は2010年ごろの発行なので、著者の実体験が1970年ということなので、実際は運休前の初代の交走式に乗った可能性が高い。子供がロープウェイに乗る機会を得た物語を絵本にしたところは、別に紹介した木内達朗氏の「のっていこう」と似ている。